大正屋

2026年03月26日

100年の老舗旅館「大正屋」。

 

大正14年創業、嬉野温泉の歴史とともに歩み続けてきた老舗旅館「大正屋」。館内に足を踏み入れた瞬間、外の喧騒を忘れるほどゆるやかな時間が流れだす。 杉木立に囲まれた静かな佇まい、その空間美にふさわしい細やかな気配りを隅々にまで行き届かせ、変わらぬおもてなしを守り続けてきた宿だ。バリアフリーにも対応しており、正面玄関から部屋まで不自由なく行き来する事ができ、いかなる状況でも瞬時に対応ができるよう、スロープを設置し動線にある階段や段差などの改修も行なっている。
長い歴史の中で、時代を経ながら大きく姿を変えてきた「大正屋」。コロナ禍という未曾有の困難を前にした時も、大正屋は従業員一人ひとりを大切にし、共に乗り越えることを最優先に考え、互いに支え合いながら宿を守り続けた。スタッフの結束力は強く、接客からもその人となりや配慮、優しさを存分に感じさせてくれる。大浴場「四季の湯」は男湯は2階、女湯は3階の吹き抜けになっており、外の光を明るく取り入れ、開放感を感じる事のできる大正屋の顔となっている。社会の変化で平和とは言えない旅館経営でも、長年大正屋を愛して訪れてくれるお客様が足を運びにくくなることだけは避けたい。変えるべき点は柔軟に改善し、守るべき部分はしっかりと守る。そんな時代と共に未来へ向けて進んでいる。
そして経済の影響は経営だけではない。これまでも多くの喜びの声をいただいてきた旅館の要ともいえる料理。日々良いものを目指し、改良を重ね、お客様の心を掴んでいく。限られた環境の中でどれだけ質を高めていけるか、日々挑戦し続ける大正屋は、安らげる場でありながらその姿勢に心強さも感じる事ができる。「人」対「人」、その価値観が大正屋の魅力と歴史を産み出している。変わりゆく時代の中でも、訪れる人に安らぎと温かさを届ける老舗旅館だ。