寿し市

2025年03月28日
味覚と心を満たす店『寿し市』 創業は昭和39年、3代目になる相川太一さんが営む「寿し市」は地元の方を中心に愛され続けているお寿司屋だ。カウンター6席、お座敷16席、奥の個室が1部屋のアットホームな雰囲気。入り口の暖簾をくぐると、すぐ目の前のカウンターで太一さんがお寿司を握りながら迎えてくれる満面の笑顔は、きっと殆どの人が来店した時点で「この店にして良かった。」と思ってしまうに違いない。大阪で6年間の修行を終え、Uターンをして引き継いだお店「寿し市」は、長年ご家族で協力しながら経営を続けている。テイクアウトや配達も対応している為、地元の方の利用は勿論、最近では海外の方の来店も多い。メニューは魚屋直属のお店というだけあって、旬の新鮮な魚の握りだけに限らず、焼き魚や天ぷら、だご汁や湯豆腐など幅広い。中でも創業から出している「だご汁」は寿し市の看板メニュー。「寿し市」のだご汁には具沢山の野菜に加えて、鯨を使用している。
元々、鯨料理の文化がある長崎県境となる嬉野にもその名残りがあり、昔から鯨を使っているとの事。又、佐賀にも「つんきいだご汁」という鯨を使っただこ汁の文化がある。珍しさに驚かれるお客様も多いというのだが、鯨を使用している事だけではなく、鯨の臭みのなさに感動されるのだそうだ。元々鯨に臭みがないというわけではない。皮鯨を塩揉みして臭みをとる下処理を太一さんが手間暇かけてしっかり行っているからだ。その味に心を奪われ、だご汁を目的に来るお客様も少なくない。又、だご汁で締めたいというお客様も多いのだそう。お寿司は勿論、他にも魅力的なメニューばかりだ。料理も大満足ながら、初対面と忘れる程親しみやすく、話しやすい太一さんのおもてなしに時間を忘れて長居してしまいそうになる。
そう伝えると照れ臭そうに「アットホームで1人でも入りやすい来やすいお店づくりをこれからも心がけていきたい。」と答えてくれた。暖簾をくぐれば貴方の心にも染み渡るあの一杯に出会えるかもしれない。