橋爪花屋
2026年03月26日
地域に根を張る花店「橋爪花屋」。
創業80年以上。現在は2代目を中心に、3代目とともに店を切り盛りする地域に寄り添う花店だ。店内に一歩足を踏み入れると、色とりどりの季節の花々が並び、ふわりと優しい空気と香りに包まれる。かつては自宅の床の間に花を飾る文化が当たり前だったが、住まいの変化とともにその需要が減ってきたことを、店主の橋爪さんは肌で感じているという。それでも、贈り物用のアレンジメントや生け込みの依頼など、花を通じた人との関わりは今も続いている。来店するのは地元のお客様が中心だが、主な取引先は旅館。注文を受けては直接届け、空間に合わせて花を生け、宿の雰囲気を彩ってきた。旅のひとときを彩る花もまた、嬉野の記憶の一部になる。
以前、幼稚園に花を届けた際の子どもたちが、大人になって再び店を訪れてくれることも少なくないという。花とともに過ごした時間が、静かに人の記憶に残っていることを感じさせる。「お花が長持ちして、きれいやったと言われた時が一番うれしいですね。」そう語る橋爪さんは、常連客の好みの花も自然と把握している。花を長く楽しむための秘訣は、器を清潔に保ち、毎日水を替えること。そして茎の先端を約2センチ、斜めに切ることで水を吸い上げやすくするのがポイントだという。
これからも通い続けてくれるお客様を大切にしながら、花とともに地域に寄り添う店であり続けたい。その想いが、今日も一輪一輪に込められている。